2016年3月3日木曜日

イタリアのセキュリティ企業が自ら生み出した OS X 用マルウェア


みなさん、こんにちは!

近年 Mac ユーザの増加とともに、それに比例して、私たちを狙う OS X 用マルウェアも増加傾向にあります。

Apple ちゃんねる - シマンテック、Appleデバイスのセキュリティレポート 2015年度版を公開。2015年度にマルウェアに感染したMacは2014年度の7倍以上に。

Mac を悪意のあるハッカー集団が生んだマルウェアから保護する為、Intego 社のようなセキュリティ企業が日々努力をしています。その反面、政府機関を顧客に持ち、ユーザを監視するマルウェアを開発する事でビジネスを行っているセキュリティ企業もあります。


イタリアのセキュリティ企業「Hacking Team」



この Hacking Team が開発したスパイウェアがこれに当たります。このスパイウェアは PC やスマートフォンに侵入し、ウイルスに感染させる事で位置情報や通信記録を取得する事ができる遠隔操作ソフトウェアであり、「ガリレオ」という名称でアメリカ国防総省や FBI 、30か国以上の政府機関に販売されています。

Hacking Team を狙ったハッキング事件


昨年7月、Hacking Team を狙ったハッキング事件が起きました。このハッキングによって約 400 GB 以上の機密情報が外部に漏洩した事が報じられています。漏洩した機密情報には、Adobe も把握していなかった Flash の脆弱性を利用したエクスプロイトコードや攻撃を実行するためのツールが含まれていました。



OS X 用遠隔操作マルウェアに派生?


漏洩した上記のソースコードを含む機密情報はインターネットに公開されました。このソースコードを入手し、他のグループがコードをコンパイルし直し、悪用した事も考えられますが、Hacking Team が新たに OS X 用遠隔操作マルウェアを開発したのではないか?という疑惑が生じています。

このマルウェアのサンプルは 2/4 に VirusTotal にアップロードされましたが、それまではどのアンチウイルスソフトもこのマルウェアを検知することができませんでした。このインストーラは昨年10月、もしくは11月にアップデートされており、それに埋め込まれた暗号化キーは 10/16 付、Hacking Team のハッキング事件から3か月後の事でした。

このマルウェアは、Hacking Team が開発した Remote Code System の組み込まれたプラットフォームのコピーをインストールしています。そして、マルウェアがどのようにしてインストールされるか、というのはまだ分かっていません。


感染ファイルの確認方法


この OS X 用遠隔操作マルウェアは、政府や情報機関が興味を持つコンピュータを使わない限りは深刻な脅威は与えないようですが、余り気持ちいいものではありません。さらに、自分の Mac にアンチウイルスソフトをインストールしていなければ、このマルウェアに感染している可能性があります。

感染ファイルの確認方法は下記のディレクトリを辿り、

 ~/Library/Preferences/8pHbqThW/ 

Bs-V7qIU.cYL というファイルが存在していればマルウェアに感染しています。Intego 社の方では Hacking Team のコードにちなんで、OSX/Crisis としてこのマルウェアを検知できます。もしこのファイルが存在していた場合には、ViruBarrier で除去をしてください。

#ライブラリフォルダは不可視フォルダとなっています。Finder メニューバーの [移動] を option キーを押しならが選択すると表示されます。


それでは本日はここまで。

テクニカルサポート - TH

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